「大阪発東京下り」


キラキラしたところがいかにも大阪らしいバッグですが、その呼び名もキラキラバッグといいます。最初は地元大阪でヒットして、次に東京の展示会へ持って行き、徐々に浸透しています。
ところで江戸時代までは、都といえば江戸(いまの東京)でしたが、経済や文化や流行の中心は大阪をはじめとしたとした関西にありました。現在は東京から大阪へ向かうことを「下る」といいますが、当時は逆で、大阪から江戸へモノが流通することを「下る」と言いました。そこから、江戸へ流通させられないような、つまらないもののことを「江戸へ下らせることもできない」という意味で、「下らないもの」と称したそうです。

新撰組は青臭いネギだった(?)


あさぎ色は「浅黄色」とも書くので、黄色を連想される方もいるかも知れませんが、本来は「浅葱色」と書き、「若い(薄い)ネギ(葱)の葉の色」「わずかに緑を帯びた薄い藍色」を指します。ちょうどこのスカーフのような色合いで、前回話題にしたトルコ石のブルーともほぼ同系色です。
ところで江戸時代に、この浅葱色が江戸庶民の間で一時期大流行し、やがて下火になるのですが、すっかり廃れてからも、参勤交代で江戸を訪れる田舎の貧しい侍が、この廃れて安く出回っている浅葱色の綿を裏地につかった着物を着ていることが多く、野暮ったい田舎侍のことを「浅葱裏」と嘲ったそうです。
歴史モノがお好きな方なら思いつくはずですが、幕末に活躍した新撰組の揃いの羽織は、「裏」ではなく「表」がこの浅葱色でした。なぜ浅葱色なのか – – -新撰組の面々は江戸の中心からずっと外れの、今の八王子あたりの出身のため敢えて田舎侍であることを誇示した、元々は藍色だったが、何度も洗っている内に色が落ちて浅葱色になってしまった – – 等々諸説あります。

 

トルコなんか、いらん


トルコ石をメインにつかった、シンプルで可愛いイアリングが入荷しています。(日本製です)ピアスにつきましては、耳に優しいチタンポストの留め具を選んで(原価が高いぞ!)使っています。
ところで、トルコ石の原産地はトルコではなく、イランであることをご存知でしょうか? むかしイラン(ペルシャ)産の青い貴石がトルコ(オスマントルコ)を経てヨーロッパ各地へ流通していました。そのためヨーロッパの人々は、この青い綺麗な石はトルコの石だと信じて「トルコ石」と呼んでいたそうです。
その事実を知ったイランの人達は憤慨し、「トルコなんかいらん」と言ったとか・・・

ギフトショー出展とYORUK臨時休業のお知らせ


9/6(水)~9/8(金) の3日間、東京ギフトショー(ビッグサイト)に出展します。会場へ行かれる方は是非お立ち寄り下さい。東7ホール ブース:東7-T60-41

ギフトショー出展に伴ない、9/6(水)、9/7(木)の2日間、船場ショールームYORUKは休ませていただきます。皆様にはたいへんご迷惑をお掛けしますが、よろしくお願い致します。9/8(金)より通常通り営業します。

「かすり取る」と「かすめ取る」の違い


画像は、今年秋物のカットソーです。(背中を写したもの)
先に申し上げておきますと、これは手描き風プリントで、手描きではありません。もしこれが手描きであれば、このように掠れた雰囲気に描く技法を「かすり筆」と呼びます。なぜ筆がつくかというと、わざと筆に墨汁を充分に含ませずに描く水墨画の技法ゆえです。
ところで「かすり(掠り)」といえば、「かすりを取る」という言葉があります。これは「掠り取る」からきているのですが、「上前をはねる」と同意語で、なんとな~く悪い印象を受けます。しかし今風に言えば、「手数料を取る」あるいは「コミッションをもらう」ことですから決して姑息とか悪辣とかの類ではありません。一文字違って「かすめ取る」になると、これはかっぱらうことですから犯罪です。ただ「かすりを取る」のも文字通り「掠る」程度に取るのでなければ、恨みを買うかもしれません。

憲法9条はどんな色?


秋物のシルクスカーフが入荷しています。
さてサンプルとして上に画像を載せたスカーフですが、向かって右側の茶系の色名は、「憲法色」と呼びます。いま喧しく騒がれている「憲法改正」の憲法とは何の関係もありません。むかし戦国時代も終わるころ吉岡直綱という剣術家がいました。足利将軍家の兵法師範をつとめる名門・吉岡家の直系で、宮本武蔵がこの吉岡家に挑戦し、幾度も名勝負を繰り広げています。
ところが、足利家→豊臣家と兵法師範をつとめてきた吉岡家ですが、徳川の時代になると、すっかり風向きが変わり将軍家から重用されることもなく、有り体にいえば、剣術では食べて行けなくなりました。そこで家業を捨て、それまで吉岡道場の胴衣を染めるのに使っていた、タンニンを多く含む液を鉄媒染で染める家伝の技法を活かして染色業にトラバーユします。
その吉岡直綱の雅号が「憲法」だったことから、このわずかに緑味を帯びた茶色を今では「憲法色」と呼んでいます。それゆえ(良い悪いは別にして)仮に憲法改正があったとしても、この色の呼び名には影響はありません。
(注)画像のスカーフは、色は憲法色ですが、化学染料をつかって染めています。

面(つら)の革(かわ)とは書きません。


新作のシューズが入荷しています。弊社の扱うシューズはすべて本革(ほとんどが牛革)の日本製です。
ところで牛であれ羊であれ豚であれ、皮膚は「皮」で、「皮を剥ぐ」と書きます。その皮をもの作りの材料となるように処理してはじめて「革」になります。すなわち「皮」と「革」とは別物です。決して「面の熱い」とは書きません。

お盆休みのお知らせ


8/11(金)~8/16(水)の間、本社事務所、船場ショールームとも夏季休暇(お盆休み)としてすべての業務を休ませていただきます。8/17(木)より通常通り営業します。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。

あきが来る前に


秋物の入荷が始まっています。現時点で、衣料、スカーフ、バッグ、シューズなどが続々と入荷しています。
ところで世の中が今まさに夏本番だというのに、夏物セールはとうに終わり、暑い々々との世間の声を聞きながら秋物を並べているのですから、服飾業界とはなんとも奇妙な世界ではあります。
早く秋がくればよいのですが・・・心配なのは暑い内からずっーと秋物を並べていて、肝心の秋がくる前に、お客さんの目に「飽きがくる」なんてことにならなければよいのですが。

牛肉輸出量世界一


水牛の角(つの)のボタンはインドで作っています。インドと言えば、ヒンドゥー教の国で、牛は神聖な動物とされています。神聖な動物ですからもちろん殺生は許されません。
ところがそのインドが牛肉の輸出量で世界一であることをご存知でしょうか。もっとも牛肉は牛肉でも、わたしたち日本人が思う「牛」ではなく、水牛の肉です。インドにはそれはそれはたくさん水牛がいます。その水牛を屠殺して肉だけ輸出するのですが、その屠殺した数だけの角(つの)が残ります。その残った角でボタンを作っている次第です。
もしインドで神聖なる牛の角でボタンなど作ろうものなら大問題になることでしょう。
水牛の角(つの)で作っているからこそ角(かど)が立たないのです。